みなさん、こんにちは!
今日は化粧品に入っている合成ポリマーについて調べていこうと思います。
ネット上では
「ビニールの膜で肌が覆われた状態になり、肌が息できない」だとか、
「合成ポリマーで得た潤いは本物ではなく錯覚だ」など
様々な意見が飛び交っています。
そこで今日はまず、ポリマーとはというところから
ゆっくり考えていきたいと思います。
1. ポリマーとは
ポリマー(重合体)はモノマー(単量体)と呼ばれる小さな単位を
いくつも繰り返し結合した巨大な分子のことです。
炭水化物、タンパク質、核酸(RNA、DNA)、ヒアルロン酸は天然のポリマーです。
きっと、よく耳にしたことのある、ポリエチレン、テフロン、ナイロン等は
合成ポリマーです。
2. 合成ポリマーは何故悪者?
ここからは勝手な私の予想ですが、
ポリエチレンなどといった名前から、
悪いイメージがついてしまったのではないかと思っています。
なぜならポリエチレンは、プラスチック原料の代表といっても過言ではなく、
ポリ袋やラップフィルム、ポリバケツなど、私たちの日常にあふれているからです。
正直私は、なんで化粧品にこんなの入ってるのって最初は思いました。
まず、一口に、ポリエチレンといっても、製造方法で以下のように特性が異なります。
一般に密度を基準にして高密度ポリエチレンHDPE(0.941〜0.965)、中密度ポリエチレンMDPE(0.926〜0.940)、低密度ポリエチレンLDPE(0.910〜0.925)、超低密度ポリエチレンULDPE(0.985〜0.909)に分類されている.ポリエチレンは、高圧法では結晶化度の低い低密度品が、中低圧法では結晶化度の高い高密度品が得られる.低密度ポリエチレン粉末は鉱物油に溶解して増粘剤や白濁剤に利用され、中密度・高密度ポリエチレン粉末は粉体として用いられる.球状粉体、微粒子はファンデーションの感触向上剤やネイルエナメルのつや消し剤として、また粒子の大きいものはスクラブ剤として使用される.
引用:日本化粧品技術社会
化粧品に配合されているのは、ポリエチレンの粉末で、
口紅などのステック上の化粧品などに感触改良の目的で
よく配合されています。
その配合量は多くて数%でと思われます。
ポリ袋などを作るときは、ポリエチレンペレットを溶解して、成形するわけですけど、
一番融点が低い、低密度ポリエチレでも95~130℃といわれています。
肌の上で、数%のポリエチレン粉末が95℃で融解して、
ラップ上になって顔を覆うとは到底考えられません。
それに、そのような科学的根拠はどこを探しても見つかりませんでした。
なので、人体に対する影響はないと私は考えます。
しかしながら、環境への影響が懸念されていました。
2015年以降、スクラブ剤として洗顔などに、ポリエチレンが使用されていました。
ポリエチレンには生分解性がなく、スクラブ剤に使用される
球状プラスチックビーズは非常に小さく回収も困難なため、
海外では使用を禁止しているところも多いです。
日本でも、自主規制が行われ、
スクラブ剤としての使用はほとんどなくなってきていますが、
化粧品はその対象ではなく、現在も普通に配合されています。
(あくまで、これはポリエチレンの話で、すべての合成ポリマーには当てはまりません。)
3. 合成ポリマーのまとめ
天然のものに比べ、安く安定した合成ポリマー、
こういったものの存在のおかけで、
肌にも財布にもうれしい化粧品が手に入るわけですが、
だれも環境破壊なんて望んでいないですよね。
ただ、私の大好きな武田邦彦先生は、
マイクロプラスチックの環境破壊についてはフェイクニュースだと言っております。
武田先生は極端かなと思う節もありますが…笑
一口に合成ポリマーと言っても、たくさんあるので、一点集中で
お話しさせていただきました。
今日は以上です。